要件定義の流れと、要件定義書の作成の仕方
この記事では、要件定義の流れと、要件定義書の作成の仕方について解説します。
目次
要件定義の流れ(1)
ユーザの要求をシステム要件へ変換していくのが要件定義です。
ユーザが作成した要求仕様書(要求定義書)があれば、それを入手し熟読した上で、ユーザとの打ち合わせを行い、要求に関するヒアリングを行うことが重要です。
もし要求定義も社内・組織内で行う場合で、担当者が別の場合は、当然打ち合わせ・ヒアリングが必要です。
自分自身で要求定義を行った場合も、次のステップとして要件定義を行う必要があります。
要件定義の流れ(2)
要求仕様書や実際のクライアントからのヒアリングを通して、システムの全体像が把握できたら、実際のプログラミングにおける機能をすべて洗い出し、細分化して要件としてまとめます。
ユーザーの業務フローの詳細を把握し、全てがひとつのシステムとして動くように、 実装すべき機能を洗い出していきます。
ユーザーの要求や業務フローにおいて、取りこぼしが無いように配慮することが重要です。MECEであることが重要です。(漏れなくダブりなく)
要件定義の流れ(3)
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要件定義書の作成
要件の機能を漏れなく洗い出しできたら、要件定義書として作成するします。
要件定義書で書き出すドキュメントの内容は、要件定義後の工程です。
「システム設計」を行う前段階になります。
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要件定義書の及ぶ範囲
要件定義書はシステム開発における前提となる上に、商品出荷後や、システム運用開始後の保守にまで影響を及ぼします。
それゆえに、システム的な矛盾がないように記述する必要があります。
かつ作成した要件定義書は、クライアントとの打ち合わせを行い、内容に関して合意を図る必要があります。
要件定義で拘りたいこと
何を作るだか?だけでは不十分で、何のために作るのかを明確にする必要があります。
要件定義の成果物は、要件定義書の作成
要件定義書として、大きく、以下の3つを定義し、記述する必要があります。
1.業務要件
2.機能要件
3.非機能要件
業務要件とは?
業務要件とは、システム開発やソフトウェア開発の初期の工程で、システム化の対象となる業務の流れを明確化したものです。
業務要件定義の内容は以下のようなものになります。
1)システム化の目的・背景・狙い
2)ビジネスプロセス関連図
3)業務機能構成表
4)ビジネスプロセスフロー
5)システム化業務フロー
6)業務処理定義書
全体としては業務系システム開発の内容になっていますので、組み込み機器などにおいては、システム化の目的・背景・狙いをメインに記述します。
機能要件、非機能要件とは?
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機能要件とは?
要件定義の中で「実装する機能」に関する要件のことを機能要件といいます。
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非機能要件とは?
システムの性能など「実装する機能以外」に関する要件を非機能要件といいます。
商品開発設計においては、“非機能要件”も重要だが、研究開発、
要素技術開発段階では、”非機能要件”自体を研究しない限りは、機能要件に特化して良いです。
かつ非機能要件は、特に大型システム、業務用システムなどで 重視されます。
非機能要件の主項目について
主な項目として以下のようなものが挙げられます。
- 性能
- 拡張性
- 運用性・保守性
- 可用性
- 移行性
- セキュリティ
- システム環境
なお、サービス事業においては、非機能要件は、機能要件同等かそれ以上に重要になります。
まとめ
この記事では、要件定義の流れ、要件定義書の作成方法について記しました。
全体の中で一番重要なのは、そのシステムを”何のために作るのか?”と言うことを明確にすることを念頭に置いて、もれなくダブり無く要件を記述していくことです。
要件定義を緻密に行なうことによって、その後の工程、すなわちシステム設計や詳細設計がより正確に行えることになります。
是非要件定義をきちんと行なうということを心がけてください。
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