RFPと要求仕様の関係とは？似ているところと違うところを解説！
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目次
はじめに
業者、協力会社を選定する際に、当該会社に送付するRFPというものと、実際に業者、協力会社が決った後、当該会社に送付する要求仕様（書）は似ているところと違うところがあります。
意外にこの2つのドキュメントを比較して解説した記事が少ないようですので、この記事では、
RFPとは何か？要求仕様とは何か？をお伝えした上で、
RFPと要求仕様で似ているところ、
異なっているところ に着目して解説していきます。
RFPとは？
RFPは、Request for Prposal の略語です。
日本語に訳すと、”提案のための依頼”＝提案依頼書になります。
システム開発、施工、システムインテグレーション等の発注者＝ユーザ＝クライアント側が、受託候補者＝ベンダー＝システム開発会社、システムインテグレター、施工業者などに対して、当該システム開発、施工、システムインテグレーション等に関する提案・見積もりを提出して貰うための依頼書になります。
一般的には、複数のベンダーから提案を得ることを目的とします。
受託候補者に出来るだけ正確な提案・見積もりを提出して貰うためには、RFPの内容が重要になります。
受託候補者側は、RFPの内容を読み、理解した上で、提案書・見積もり書を発注側に提出します。
要求仕様（書）とは？
システム開発、施工、システムインテグレーション等の発注者＝ユーザ＝クライアント側が、受託者＝システム開発会社、システムインテグレター、施工業者などに対して、”～したい”というユーザの立場での希望・要望をまとめたものになります。
事業、商品、サービスなどで何が必要なのかを記述します。
受託候補者側は、要求仕様書の内容を読み、理解した上で、要求仕様を実現するためには、どういう設計の条件が必要であるかを定義します。この行為を要件定義と言います。
受注側は要件定義した内容を要件定義書として纏め、要件定義書を発注側に提出し、合意形成を取ります。
RFPと要求仕様書で似ているところと違っているところ
RFPと要求仕様書で似ているところ
受託（候補）側に対して、システム開発、施工、システムインテグレーション等の要求事項や、おおよそのスケジュール感、コストなどを記すところは似ています。
RFPと要求仕様書と異なるところ
以下のようなことが異なります
1）要求内容の粒度
RFPは要求内容については、詳細に、事細かく記述しないのが一般的です。
ただし、受託候補側から提案書を提出する前にRFPの内容に関する質問を受けた場合は、質問によっては事細かく回答することが必要になります。
要求仕様書の方は、受託側に開発や施工やシステムインテグレートして欲しい内容について、できる限り詳細に、事細かく記述する必要があります。
2）提出する相手の数
RFPの場合は、複数の受託候補会社に提出するのが一般的です。
要求仕様書の場合は、単一の受託会社に提出するか、または受託会社自体が複数の場合は、当然ながら複数の受託会社に提出することになります。
3）ドキュメントの中身
RFPには、契約条件などが記されることが多いですが、要求仕様書は既に契約が済んでいるのが普通ですので、契約条件は記されません。
またRFPには、選定プロセスの基準やスケジュールなどが記載されますが、要求仕様書は選定された後ですから必要ありません。
一方要求仕様書には、機能要件、非機能要件、制約条件などの記述をするのが普通ですが、RFPではそのような記述は必要ありません。
まとめ
RFPと要求仕様は、それぞれ異なるフェーズで使用される重要な文書です。
RFPはプロジェクトの提案を求めるために外部ベンダーに送付される文書です。内部に開発チームがある場合はRFPは必要ありません。
一方、要求仕様書は開発チーム外部ベンダーの場合は、外部ベンダーにも送付されますが、内部の開発チームがある場合は、内部でも送付される文書になります。
要求仕様書は、システムやソフトウェアを構築するための詳細な指針を提供し、開発チームは要求仕様書を参照して、要件定義書を作成することになります。
もしRFPを作成した場合は、要求仕様書のベースになる部分が多いと思いますので、要求仕様書を作成する場合にRFPは参考資料となり得ます。
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