ハートテクノロジーズ株式会社 & メタバースアカデミー

メタバースを表す新しい用語【MoT(Metaverse of Things)】が2023年CESで発表されました

Pocket

MoTとは?

 

みなさまMOTというと何を思い浮かべますか?

 

技術者であれば、この2-30年MOTというと Management of Technologyの略で、技術経営の意味であることをご存じの方は多いかと思います。

 

技術経営は、”技術を用いてモノづくりをしてそれが事業につながる、経営になる”といった意味で使われています。

 

一方、2023年のCESで取り上げられたMoTは、上記技術経営の意味ではありませんでした。MoT=Metaverse of Thingsの意味でした。

 

モノがインターネットにつながるのが、IoT=Interet of Thingsでしたが、モノがメタバースにつながるのが、MoTという定義になります。

 

実は筆者自身、メタバースの中にIoTが包含されると最近主張しており、今回のMoTはそのことを的確に表現している略語だと思い、すぐに共感した次第です。

 

 

MoTという言葉の発祥者

 

2023年のCESでMoTという言葉を発表したCESの主催団体であるCTA(全米民生技術協会)のVPであるSteve Koenig氏でした。

 

Steve氏は2023年に、2009年のリーマンショック同様に経済不況になる恐れがある中で、技術革新が起きると予測しており、技術革新のキーワードとしてあげたのが、DX(デジタルトランスフォーメーション)とメタバース&Web3でした。

 

そしてメタバースという用語を使うのではなく、MoTという言葉を使用しています。

 

Steve氏は、MoTで重要なのは、仮想化と 没入感 であると定義しています。ここでの定義づけについては、私は少し異論があるのですが、MoTという言葉自体は繰り返しになりますが、非常に共感しています。

 

 

IoTも過去、様々な言葉が出てきていました。

 

IoTという用語も2010年代前半から普及し始めたわけですが、その流れの中では、IoTに加えて、

EoT(Enterprise of Things)
SoT(Smartphone of Things)
という用語も出てきました。ほかにもあると思います。全体でXoTという言い方をしている場合もあります。

 

ただし、IoTほどはこれらの用語は普及しませんでした。

 

今回のMoTがIoTにとってかわるくらいのバズワード、キーワードになるかは現状わかりませんが、メタバースの発展を考えると、この言葉が徐々に世の中に浸透していく気がしています。

 

MoTはIoTの進化系、発展形です

 

筆者はMoTはIoTの進化系、発展形だと思っています。

それでは、なぜIoTの発展形がMoTになるかについて解説したいと思います。

以下はIoTの構成図例です。

 

IoTは端末、ネットワークを介してクラウドのサーバーとやり取りをし、サーバーにおいて端末側から送られてきた様々な情報を集め、解読して、それを”見える化”したり、情報に基づいて端末側に対して何らかのフィードバック制御を行うというものです。

 

そして、クラウド側は、端末側=現実世界の情報を サイバー空間で解読する機能をもつことでクラウド側を現実世界と別のもう一つの世界と捉えて、”デジタルツイン”という言葉がIoTで使われるようになりました。

 

上記構成図に、以下のようにクラウド側に3次元作成機能と、アバターの制御機能を入れればメタバースの世界になるわけです。

 

そしてメタバースにおいても現実世界と別に現実世界を模した仮想世界=ミラーワールドがあり、2つの世界ができるので”デジタルツイン”という言葉が最近頻繁に使われるようになりました。

 

 

デジタルツインという言葉自体もはやIoTよりもメタバースで使われるようになったわけです。

 

そう考えるよりも、IoTがメタバースの中に包含された、もしくはIoTの発展形がMoTになりつつあると考えるほうが自然だと思いませんか?

 

おまけ

 

余談ですが・・・ IoTももともと別の意味があったのです。

 

2010年代IoT=Internet of Thingsという言葉が普及しましたが、2010年以前もIoTという言葉は使用されていました。

 

略語で書くときはIOTが多かったかと思います。

 

IOTの意味は Interoperability Testingで、無線通信やIP機器において、他社との相互接続性を確認するためのテストをIOTと言っていました。

 

日本語でもインターオペラビリティテストとか相互接続性テストと言われていました。

 

2010年にIoTに取って代わられてからIOTはあまり言わなくなりました。

 

略語でOが大文字なので一応区分けはできているのかもしれません。

 

MoTも同じことが言えます。技術経営のMOTは oも大文字で表すことが多いです。

 

それに対して今回のメタバースオブシングスにおいてはMoTとoが小文字なので、一応使い分けは可能かもしれません!😊

 

関連記事

メタバース、ミラーワールド、デジタルツイン、の違いと IoTとの関係をわかりやすく解説します

詳説!メタバースでのビジネスチャンス

IoT関連技術と知財関連コラボシリーズ企画1回目 IoT、DX、ビジネスモデル特許の関係についてわかりやすく解説します

 

コメントは受け付けていません。

Pocket

IoT関係でお悩みの企業様、独立して顧問へなりたい方、経験豊富な当社がサポートいたします!

お気軽にご相談下さい お気軽にご相談下さい arrow_right
PAGE TOP