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メタバースの7つの”有るべき姿”、7つの”レイヤ”、7つの”技術”、7つの”応用分野”を合わせて解説します

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はじめに

メタバースに関しては様々な情報が発信されています。
この記事では、

 

メタバースの7つの”成り立つ条件”

メタバースの7つの”バリューチェイン”

メタバースの7つの技術

メタバースの7つの”応用分野”

 

という4つに関してがブログ、文献などで記した内容も参考にした上で、解説したいと思います。

1.メタバース7つの”成り立つ条件”

この項目に関しては、米国の有名な投資家であるマシュー・ボール(Mathew Ball)が2020年1月30日に、”The Metaverse: What It is, Where to Find it, and Who will Build it”というブログの中で記述されている内容を紹介し、解説します。

https://www.matthewball.vc/all/themetaverse

 

なおマシュー・ボール氏は、最近その名も ”THE META-VERSE And How it will Revolutionaize Everything “という本を出版しました。以下です。

Amazonだとハードカバー4,012円、Kindle本は1,250円で購入出来ます。

 

それでは、話は元に戻り、 マシュー・ボールが記述する メタバース7つの”有るべき姿”の記述を引用し、かつ解説を加えます。

1)永続的であること。止らないこと

「リセット」、「一時停止」、または「終了」することはなく、無期限に継続すること。

 

 

 【解説】ゲームとかでは無く現実と同じような動き、体験をする場であると言うことになります。

 

現在のメタバースプラットフォームに入ってみると、ゲームとは異なり、それぞれの人=アバターが自分の意思で動き回ったり、立ち止まったりして、その空間を止めたりは出来ません。

 

即ち現状のメタバースにおいて、この1)=永続的な環境については、かなり出来ていると感じます。 

 

ただし、パソコンやVRの性能や通信環境によって空間が途切れたり切れたりすることはあり、それ自体は仕方ないかともいます。空間自体は、ずっと動いていると言えます。

 

2)リアルタイムのライブ空間であること

事前にスケジュールされた自己完結型のイベントが発生する場合でも、「現実の世界」と同じように、メタバースはすべての人に一貫してリアルタイムで存在する生きた体験になります。
     

【解説】まさにメタバースのキーワードである没入感により、仮想空間でも現実空間と錯覚するような体験が出来る場ということになります。

3)同時に接続出来るユーザ数に制限が無いこと

各ユーザーに個別の「存在感」を提供しながら、同時ユーザー数に制限を設ける必要はありません。

 

誰もがメタバースの一部になり、特定のイベント/場所/アクティビティに一緒に、同時に、個別の機関で参加できます。

 

【解説】同時ユーザー数無制限というのは現実には出来ていないと思います。

 

今後ますますクラウドサーバー側の容量が増大することによってこの3)の条件に近づくとは思います。

4)経済性があること

個人や企業は、他人に認められる「価値」を生み出す信じられないほど幅広い「仕事」を創造、所有、投資、販売し、報われることができるようになります。

 

【解説】この条件を満たすための手段として、Web3の世界=ブロックチェーン、NFT、DAO等と結びつくわけです。

 

5)デジタル世界と現実世界で垣根の無い体験が出来ること

デジタル世界と物理世界、プライベートとパブリックのネットワーク/エクスペリエンス、オープン プラットフォームとクローズド プラットフォームの両方にまたがるエクスペリエンスになる。

 

【解説】これがメタバースと時には一緒に語られ、時には別に語られる ”ミラーワールド、デジタルツイン”の世界になります。

 

私は、単なるVRでの没入だけで無く、現実世界との融合、すなわちミラーワールド、デジタルツインがメタバースの進化形になると予測しています。

6)相互運用性があること

データ、デジタル アイテム/アセット、コンテンツなどの前例のない相互運用性をこれらのエクスペリエンスのそれぞれに提供します。

 

たとえば、Fortnite で銃を装飾するために使用したり、 ロケット リーグ (またはポルシェの Web サイト) 用に設計された車を、Roblox というメタバースプラットフォーム上で動作するように持ち込むことができます。

 

今日、デジタルの世界は基本的に、すべての店舗が独自の通貨を使用し、独自の ID カードを必要とし、靴やカロリーなどの独自の測定単位や、さまざまな服装規定などを使用するショッピング モールのように機能しています。

 

【解説】ここは現状全く出来ていない条件になります。

 

相互運用性を担保するためには、現在それぞれメタバースプラットフォームがあって相互運用性がないクローズドメタバースの世界から、オープンメタバースに変わる必要があります。

 

オープンメタバースの実現はまだ先、5年、10年、いやもっとかかるかもしれません。

 

携帯電話の相互運用性も3Gでは完全には出来ず、やっと4Gで完全実現出来たといえますので、約20年くらいかかっています。

7)幅広い人々の貢献によってコンテンツ、体験が出来ること

信じられないほど幅広い貢献者によって作成および運営されている「コンテンツ」と「体験」が取り込まれていること

 

【解説】これは出来る兆しがあります。流石にメタバース全体のプラットフォーム自体は個人個人は作成出来ていませんが、メタバースプラットフォーム内のワールドや、さらにワールド内で”生活”するアバターは、個人個人で製作できるようなツール、などが用意されてきています。

 

まさにクリエイターエコノミーの世界がこれから広がっていくでしょう。

 

2.メタバースの7つのバリューチェイン

メタバースの7つのバリューチェインについてゲームデザイナのジョン・ラドフ氏が、The Metaverse Value-Chainの中で

https://medium.com/building-the-metaverse/the-metaverse-value-chain-afcf9e09e3a7

The Metavers Value-Chainとして説明しているモノを引用して解説します。

 

Layer 1: Experience

体験:メタバースによって現実世界では行えない時空を超えた体験が出来る。

 

【解説】まさにVRゴーグルを被って没入して、例えば外国のコンサートを現地の人と           一緒に愉しむと行ったことも出来るようになることを記しています。
          

Layer 2: Discovery

発見:ユーザが積極的に探することによる情報の発見と、ユーザに通知する情報の発見について記しています。

 

【解説】この”発見”はメタバース以前の現在のWebサイトなどのコンテンツについても同じだと思います。

 

 

Layer 3: Creator Economy

クリエイターエコノミー:メタバースにおいてコンテンツクリエイターは重要であると論じています。

 

【解説】これまでのWebの世界以上にメタバースにおいては、クリエイターが増えて、クリエイターが様々な商品をメタバース上で販売することが増えていくでしょう。

 

Layer 4: Spatial Computing

空間コンピューティング:AR,VRなどを組み合わせてメタバースの世界を実解します。

 

【解説】まさにメタバースを端的に定義すると、”3次元インターネット”と言われていますので、メタバースならではのレイヤと言えます。

 

 

Layer 5: Decentralization

非中央集権:メタバースは分散型のシステムであり、一巨大企業が中心となってサービスを行なうことはない。

 

【解説】分散型システムを実現するための根本技術がブロックチェーンになります。

 

 

Layer 6: Human Interface

ヒューマンインタフェース:メタバースにおいては、人間と機械の距離が近づいていくことで、没入型体験が出来る。

 

【解説】いままでの世界では、ヒューマンインタフェースとして一番使われるモノがパソコン中心でしたが、 メタバースでのヒューマンインタフェースは、身体に装着されているVRグラスなどが主流になるとはいえます。

 

Layer 7: Infrastructure

 

インフラストラクチャ:ここではメタバースを支える様々な技術のことを指しています。

 

【解説】一般にインフラストラクチャと言いますと、ネットワーク側、クラウド側のイメージが強いですが、 ここでは、端末側=VRゴーグルやARグラスの画像技術、AI、ブロックチェーン技術などにも言及しています。

 

3.メタバースを実現する7つの技術

 

ここは様々な文献を読み、セミナーも参加した上で、今までの経験に基づいて私の言葉でまとめさせていただきます。

 

次の7つを挙げたいと思います。

 

①半導体技術

パソコンやスマートフォンの処理速度が速くなったこと、クラウドの処理速度が速くなった一番の理由は、半導体技術の進歩といえます。

 

半導体で作られたマイクロプロセッサ、メモリなどは、有名なムーアの法則によって、半導体の集積率が1年半~2年で2倍になっているので、今後パソコン、スマートフォン、VRゴーグル、ARグラスなどの性能は毎年向上するとともに、グラスの大きさも限りなく普通の眼鏡に近づいていくでしょう。

②無線通信技術

無線通信技術は、半導体技術に支えられた上で、無線通信方式の様々な工夫によって、進歩が続いています。

 

携帯電話の無線通信方式は、現在は4Gから5Gへ移行しようとしています。

 

現在の5Gは、まだインフラが 整備しきれていないので、4Gと比べて必ずしも通信速度が速くありませんが、この1-2年で、5Gにより 現行の4Gと比べて通信速度は数倍にはなるでしょう。

 

4Gにおいて、動画の視聴・配信がかなり自由にストレスなく行える時代になりました。

 

ということは4Gより数倍は通信速度が速い5Gにおいては、動画よりリッチなコンテンツを送ることをインフラ事業を行っている携帯電話事業者もプロモーションすることは間違いありません。

 

現状の動画よりリッチなコンテンツがまさにメタバースでやり取りされるような例えば3次元動画とか、触覚や臭覚に関係する情報も送るとか、さらには人の感情に関する情報も送るということが普及していく、と予測しています。

 

③XR技術・3DCG技術

XRとは現行のVR、AR、MRを組み合わせた総称です。

 

XRも半導体技術の進歩に加えて、”VR酔い”をしないようにするための光学系の工夫も相まって、今後のXR関連の商品開発が激戦になる中でこそ、間違いなく進歩してゆくことでしょう。

 

また3DCG制作のソフトウエアの進歩により3DCGが制作しやすくなっていることも見逃せません。

④AI技術

 

AI技術の活用により、本物と間違えるくらいのリアルなアバターがAIによって自動的に作られると予測されています。

⑤エッジコンピューティング技術

 

②のXR・3DCGに関しては、いわゆるネットワーク側で画像処理をして、処理した情報を②の無線通信技術の進化により、例えば低遅延=1ms以内になる5Gネットワークを使うことによって端末側に早く送ることが出来るようになると言われています。
        
ただし、ネットワーク側でクラウドサーバーなどで処理をする場合の有線ネットワークにおける遅延のほうが無線通信における遅延より大きくなる恐れがあります。

 

そこでネットワーク側の奥ではなく、ネットワークにおいて端末に一番近い部分での情報処理を行うことにより、ネットワーク側での遅延といった問題を解消しようとしています。

 

その技術を一般にエッジコンピューティング技術と称していますが、特にスマートフォンやパソコンからのクラウドへの通信で無線通信が使われることが多いことから、モバイルエッジコンピューティングということで、MECという名称での技術開発が進歩している状況です。
        

⑥IoT技術

メタバースとIoTがどう関係するの?と思われる人もいるかもしれません。 実は今後のメタバースにおいて、IoTは非常に大きな役割を果たすと思っています。

 

メタバースは、いわゆるVRゴーグルを被って没入に浸るといった、仮想空間での体験が主流と思われがちですが、今後は、現実空間を仮想空間に投影するといった”ミラーワールド”の進化によって、現実空間と仮想空間が融合するといった体験のほうがより多くの方に受け入れられることでしょう。

 

それも現実空間で起きていること、リアルタイムでの様々なインフラや機器の情報をクラウドにあげて、その情報に基づいて仮想空間でもリアルタイムに現実空間に即した表示をすることが求められてくることでしょう。

 

そのためには、現実空間の様々な場所に沢山のセンサーを設置し、それらのセンサーの情報をインターネットにあげていく必要があります。 

 

センサーの情報をインターネットにあげること自体、IoTそのものだと私は思います。

 

今後IoT技術の進化がメタバースの普及にも大いに寄与することでしょう。

 

⑦ヒューマンインタフェース技術

 

上記⑥で述べたようにメタバースは今後も仮想空間での体験中心の場合と、ミラーワールドによる現実空間と仮想空間の融合による体験の場合とに大きく分かれ、それぞれ進歩していくと思います。

 

どちらに体験であれ、今後もヒューマンインタフェース技術が重要になると思います。というのは仮想空間において自分の分身であるアバターが現実世界の自分と同じように、自然な操作で様々なことをストレスなく行うようにすることが重要になると思います。

 

そういった観点でのヒューマンインタフェース技術が進歩していくと考えています。

 

4.メタバースの7つの応用分野

 

三菱総合研究所がまとめている資料を引用します。

 

①製品設計・レビュー
製品開発設計全般にメタバースを活用するという応用分野

②人流・動線・シミュレーション
ミラーワールドにおいて、人の挙動をアバターという形で加えた応用分野

③ロールプレイスペース
メタバースを企業や学校の教育訓練に使用するといった応用分野

④ワークプレイス
いわば現行のWEB会議に換わるメタバースWEB会議といった応用分野

⑤イベント
コンサートや演劇などのイベントにメタバースを活用するといった応用分野

⑥展示会・マーケットプレイス
メタバース上での展示会や商品販売、即ちEC(E-Commerse)を行う応用分野

⑦バーチャルライフ
自分のアバター加入によって仮想空間に没入してゲームを行うといった応用分野

 

①~⑥までは全てビジネスに関係する応用分野です。⑦だけは、ゲームやVRゴーグルを長時間被り続けて仮想空間に没入するという応用分野になります。

 

まとめ

今回の記事では 7という数字にこだわって、

 

メタバース 7つの”成り立つ条件
メタバース 7つのバリューチェイン
メタバース 7つの技術
メタバース 7つの応用分野

について解説しました。

 

まだメタバースはどのビジネスが一番花開くかは分かりませんが、今後メタバースという名のもとに様々なビジネスが現れることでしょう。

 

メタバースが完全普及するのはよく言われるように数年以上かかることでしょう。

 

しかしながら、これからメタバースがずっと普及続けるという流れに入ったことは間違いないので、ぜひメタバースの情報に関心を持っていただき、かつご自身でメタバースの体験をしていただいた上で、ビジネスチャンスをつかむといった行動を起こすのが良いと思います。

 

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