システム開発で要件定義~設計を任せる開発委託会社の選択方法
目次
はじめに
システム開発は、自分たちの会社で開発できる人材が全ていれば自分たちで開発をすることができますが、一般的には、システム開発のすべて、または一部を外部の会社に委託する場合が多いです。
この記事では、システム開発で要件定義から設計までを任せるための開発委託会社の選択方法について解説いたします。
良い開発委託会社の特長
ここでは筆者の今までの開発発注側の経験に基づいて、良い開発委託会社の特長を記します。
良い開発会社の特長
トップの考え方が明確。お客様指向になっている
会社トップクラスがきちんと開発プロジェクトの内容を掌握している
営業の方が我々からの要望に対して御用聞き、一時回答が出来る
日程を守る。きちんと報告をしてくる
現場の開発において、開発リーダがしっかり”会話”が出来る。
少人数プロジェクトの場合も、誰がマネジメントするか明確である
オフィスを訪問して観察したとき、オフィスが整頓されている
良くない開発委託会社の特長
ある意味良い会社と逆になりますが、以下に記させていただきます。
トップが開発プロジェクトを掌握していない
営業が金勘定しかできない。プロジェクトを掌握していない
開発リーダーがリーダシップを発揮していない
日程を守らない
後から追加請求をしてくる
報告しない。報告が遅い
会社訪問すると、散らかっている
開発委託会社の選び方
委託会社を選ぶ時のポイントを4つ記します。
1)3社くらいに相見積もりを取るのが良い
- 発注側からは委託候補先に概略要求仕様書を送る
- 候補会社からは、提案書+見積書を作成してもらい、説明を受ける
2)費用に関する一般論との比較をする
- 1人月100万円くらいが多い ただし幅がある。60万円〜160万円位• 1人日に直すと、3万円
3)選定表をつくることが重要
- 点数をつける。
- 総合点数に基づき順位付けをする。
- 一人でなく、複数の人が順位付けをした上で協議する。
- 協議した結果、原則1社を選定する
4)会社の得意分野を確認
組み込み機器開発が得意な会社とIT、クラウド系開発が得意な会社は別の場合が多いです。
開発委託会社が決まった後に行うこと
先ず、キックオフMTGを行いましょう
- キックオフMTGで詳細要求仕様書を渡すのが原則です。
- 開発スケジュール案も作成しておきましょう。
要求仕様書に基づいて、開発委託会社に要件定義書作成を依頼しましょう
開発を外注に委託する場合、発注側で重要なアクション
大きく分けて3つあります。
1)既に記した通り、要求仕様をきちんと作ることが非常に重要です
2)開発設計の途中段階で、委託開発会社側とレビューを行いましょう。(粒度は開発規模や契約によります)
3)開発委託会社側で設計・実装・結合テストまで終わったら、発注側はシステム(総合)テストを十分行いましょう。 その際は、ブラックボックステストになります。
開発委託会社との付き合い方でのポイント
これまでの筆者の経験に基づき、開発委託会社との付き合いにおいて重要なポイントを9つ記します。
フロントローディングを言い続ける/DRBFMの考え方を取り入れる
変化点管理とても重要。故障分析(事前分析)を発注側でもおこなう
課題があったときの なぜなぜ分析的 のような議論もときには必要
円滑なコミュニケーションのルールを作る
質問に対しては回答は24時間以内が原則
すぐに全て答えられないときは一時回答をしてもらう
常にアクションアイテムの追加とアクションの更新を行い続ける
プロジェクトのキックオフMTG時に、上記のような取り決めを行う
一つ一つの言葉にこだわる
まとめ
システム開発において、開発委託会社の選定及び選定後の付き合い方は非常に重要です。今回はそういう内容にフォーカスを当てて解説させていただきました。いずれにせよ、開発委託会社にシステム開発すべてを丸投げするのではなく、常に委託会社とコミュニケーションをとり、議論やレビューを必要に応じて行い、システム開発プロジェクトを成功に導いていきましょう。
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