メッシュ無線LANについて
システム開発メタバース関連技術解説お知らせピックアップコラム
目次
ポッドキャストでも配信しています
↓
この記事ではメッシュ無線LANについてお伝えしたいと思います。
メッシュ無線LANとは?
メッシュ無線LANは、無線LAN技術の一つであり、近年ますます注目されている分野です。
まずは、メッシュ無線LANとは何か、その歴史について少し触れてみたいと思います。
メッシュ無線LANは、従来の無線LAN技術から派生したもので、複数の無線アクセスポイント(AP)がネットワークを形成し、制御信号および情報を伝送する仕組みです。現在の無線LANは1997年IEEEという米国の電気通信に関する団体において、IEEE802.11という名称で標準規格化され、2年後の1999年にIEEE802.11aと802.11bという規格が制定された後、普及するようになりました。
実は私が2000年~2002年半ばまで米国に駐在してVoIPシステムの開発に関わっていた頃、上記の通り無線LANが話題になり、無線LANを実現するためのチップセット=半導体も作られるようになりました。
かつ2001年頃の時点でMesh Networkという名前だったかは記憶がおぼろげになってしまいましたが、まさにメッシュ無線LANの機器を開発製造しているメーカが現れたことも記憶しています。
ということで、メッシュ無線LANは無線LANの創世記から開発はされていました。
メッシュ無線LANの技術について
次に、メッシュ無線LANの技術についてご説明します。
メッシュ無線LANは、複数のアクセスポイントが相互に通信しながらネットワークを構築するため、信頼性が高く、障害が発生しても他の経路を通じて通信を維持できる特徴があります。
また、従来の無線LANに比べてカバレッジ範囲が広く、障害が発生しても自己修復能力を持つ点も大きな特長です。
かつ設置工事の際に、無線アクセスポイントの間を有線ケーブル、いわゆるイーサネットのケーブルでつなぐ必要がありませんので設置が楽という特長もあります。
メッシュLANと通常の無線LANとの違い
通常の無線LANとの違いについて考えてみましょう。
通常の無線LANは、単一のアクセスポイントに端末が接続するのに対し、メッシュ無線LANでは複数のアクセスポイントが相互に接続し、データを中継しながらネットワークを形成します。
このため、メッシュ無線LANはより広範囲で信頼性の高い通信を実現することができます。
メッシュ無線LANの応用範囲
メッシュ無線LANは、大規模な公共施設やキャンパス、工場、倉庫など広範囲のエリアにおけるネットワーク構築に適しています。
また、設置工事が楽ななので、災害現場や緊急時の通信インフラとしても活用されており、非常に重要な役割を果たしています。災害時、緊急時だけでなく、例えば数日の野外イベント、野外ライブ会場などで短期間通信インフラを構築したい場合などに最適です。
さらに、地方の山林近くなどで、ある箇所までは携帯電話の電波が届くモノの、奥の方に入ると電波が届かないという場所などがまだまだ沢山有るので、そういう場所に、メッシュ無線LANによってインターネット環境を比較的手早く整えることが出来ます。
メッシュ無線LANのさらなる応用分野について
また、今後はIoT(Internet of Things)やスマートシティなどの分野での活用がさらに進展すると予想されています。メタバースの分野でも現実空間と仮想空間の融合をデジタルツインという形で実現するメタバースが主に産業用メタバース=インダストリアルメタバースの世界で普及し始めております。
そうした分野においては、現実空間における様々な情報を通信を通じてインターネット・クラウドという仮想空間に送る必要があり、現実空間の様々なモノを束ねて
インターネットに送るまでの無線通信インフラとして、メッシュ無線LANが適していると感じております。
まとめ
メッシュ無線LANに関する簡単な説明をさせていただきました
メッシュ無線LANは、今後ますます重要性を増していくことが予想され、メッシュ無線LAN機器も増えていくことでしょう。
関連記事
↓
次の記事へ