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無線LANは意外と飛ばない・使えない場所がある→解決の一手段がメッシュ無線LAN

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はじめに

 

無線LANというと、良く一般に言われていることとしては、100メートルくらい飛ぶということが書いてあったりして、それを信じている人が非常に多いです。

 

 

しかしながら、無線LANは意外と飛ばないのです。100メートルも飛ぶのは稀です。家の中、会社のオフィスの中などは、10メートルとか20メートルしか飛ばないケースがザラです。

 

この記事では、無線LANは意外と飛ばないということをお伝えした上で、それを解決する手段についてお話したいと思います。

 

無線LANは意外と飛ばない!特に5GHz

 

世の中にある多数の無線LANの書籍やネットの情報でもあまり書かれていないのが不思議なのですが、無線LANは意外と飛びません。

 

無線LANは100メートルくらい飛ぶという記事のほうが目立ちますが、それは間違いと言わざるを得ません。

 

たしかに、アクセスポイント(AP)と端末の間に何も障害物が無いような環境においては、100メートル以上飛びます。

 

 

一方、家の中や、会社のオフィス等、様々なもの、例えば壁、ドア、机、書類棚、食器棚、さらに忘れてはいけないのですが、人そのもの、などは無線LANをはじめとする無線通信では障害物となります。

 

 

障害物があると、電波は弱められて、アクセスポイントと端末の距離が100メートルどころか、20メートルまたは10メートル以内でも、無線通信においてデータが届かないとかの問題が発生しえるのです。

 

 

さらに周波数が高いほど、同じ送信出力の時に、飛ばなくなりますし、障害物があるとさらに電波が減衰しやすくなるのです。

 

それゆえに、無線LANにおいて、2.4GHzよりも5GHzのほうが電波が届かないという問題が発生するのです。

 

 

なぜ周波数が高いと無線が届かなくなるのか?

 

ここではなぜ無線LANにおいて2.4GHz帯よりも5GHz帯のほうが電波が届きにくいのかという話をしたいと思います。

 

2つの理由により周波数が高くなるほうが電波が届きにくくなるという説明をしたいと思います。

 

その1)そもそも周波数が高くなるほど電波が届きにくいことは理論上証明されている

 

長年の無線通信の研究におきまして、電波は、全く障害物ががない空間=これを”自由空間”と称しています において、距離の2乗に比例して減衰し、電波の波長の2乗に反比例して減衰することが突き止められています。

 

これを自由伝搬損失と言います。式だと以下のようになります。

 

L=(4πd/λ)² →πは円周率、dは距離(m)、λは使用される電波の波長(m)、Lが損失 になります。

 

そして、λ=光の速度/周波数となりますので 上記の式のλに光の速度/周波数=c/fを代入すると、

L=(4πdf/c)² になりますので、電波は周波数の2乗に比例して減衰することになります。

 

 

従いまして2.4GHzの無線LANに対して5GHzの無線LANは周波数や約2倍ですので、
5GHzの無線LANは、2.4GHzの無線LANと比較して、同じ距離で約4倍減衰することになります。

 

 

障害物が無いところでも5GHzの無線LANのほうが飛ばないことはご理解いただけるかと思います。

その2)障害物があるとき、周波数が高くなればなるほど障害物に邪魔されて減衰して、遠くまで届かなくなる

 

電波は光と同様に、電波が何か物・人に当たった場合に反射・透過・回折などが起きます。

 

性質として、周波数が低いほうが、障害物を回り込む=回折によって、障害物があっても遠くまで電波が届いたりするのですが、周波数が高くなると、電波が障害物を回り込まない=回折しにくくなり、遠くまで電波が届きにくくなります。

 

 

従いまして、2.4GHzの無線LANに対して5GHzの無線LANのほうが障害物があるとさらに飛ばなくなることがわかると思います。

 

 

5GHzの無線LANを用いて遠くまで飛ばすための一手段がメッシュ無線LAN

 

このように5GHzの無線LANを用いた場合は、遠くまで飛ばなくて、データがとれないとかのクレームになることが考えられます。

 

この問題を解決する一つの手段が、”メッシュ無線LAN”を使用することです。

 

メッシュ無線LANとは、1台の無線LANのメインアクセスポイントと複数の”サテライト”アクセスポイントを接続して、複数のアクセスポイントによる無線ネットワークを作り、広い範囲で安定した無線LAN接続を提供できる無線技術になります。

 

 

複数のアクセスポイントが”協調”して動作し、隣接するアクセスポイントと通信し合うことで、網目状(メッシュ状)のネットワークを形成し、ネットワーク全体をカバーします。

 

 

一台のアクセスポイントでカバーする従来のWi-Fiルーターと比べると、より高速で安定したWi-Fi接続が可能です。

 

 

 広範囲でのWi-Fi接続が必要な場所で、メッシュWi-Fiは重宝します。

 

メッシュ無線LANの詳細はまた別の投稿で記したいと思います。

 

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