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メタバースとは何かを分かりやすく解説します。~ハートテクノロジーズブログ~

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はじめに

メタバースという言葉が世の中で流行始めたのは2021年秋です。ご存じの方も多いかと思いますが、米国のFacebook社が、社名をMeta Platforms社に変更したとき、Metaの意味がメタバースから来ていると言うことでこの名称が広まったわけです。

 

この記事では、今更メタバース?されどメタバースということで、メタバースとは何か?ということについて分かりやすく解説します。

メタバースの言葉の意味は?

メタバースは英語で書くとMetaverseです。universe(宇宙)の頭にmeta(超)という言葉をつけた造語になります。

 

名前の由来は、米国の小説家であるニール・スティーブンソンが”スノウ・クラッシュ”というSF小説の中で三次元空間を意味する”メタヴァース”という言葉を使用したことによります。

 

当時はSF小説の中で使われていた言葉にすぎなかったのが、この10年くらいの間に様々な仮想空間サービスが登場することによって、メタバースという言葉が使われるようなりました。

 

メタバースの創世記のモデルについて

 

メタバースは2021年秋頃から名前が浸透してきた訳ですが、実際にはその前からメタバースの原型となるようなモノが世の中にありました。

幾つか取り上げてみたいと思います。

 

映画・小説の世界

有名な”マトリックス”(第1話は1999年)

”電脳コイル”(2007年NHK教育テレビで放映)

ゲームの世界

マインクラフト(スウェーデンのゲームクリエイター マルクス・ペンソンが作成)

都市の世界

シンガポール市内のデジタルツイン→都市のデジタル化、都市OSを創造

日本におけるスマートシティ構想→会津若松市などが代表的

 

技術の進化によりメタバースが普及

この10年あまりのコンピュータの高性能化、光ブロードバンド回線と無線通信(5G)の進化、メタバース基盤技術の確立、ブロックチェーンなどによってメタバースが普及してきました。

 

メタバースの特長

 

幾つか挙げたいと思います。

 

・アバターで参加すること

・3D空間であること

・通信ネットワークが関係していること

・様々な活動が可能であること

・中央集権的では無いこと

 

メタバースの歴史

 

2016年 現在はMeta Platforms社傘下に入ったOculus社が発売したVRゴーグルによりメタバースのVR世界が始まったといえます。

 

さらに広まったのが2018年に公開されたスピルバーグ監督による”レディ・プレイヤー1”というSF映画になります。

 

さらに2021年から、NFTを中心としたブロックチェーンとの連携が深まっており、いわゆる仮想通貨関連の企業もメタバースに加わった形になっています。

 

メタバースの課題

名前は浸透してきましたが、実際にはまだメタバースというものが普及しているわけではありません。

 

その原因としては、

 

メタバース用のデバイスがまだ洗練されていない。

通信速度は速くなったといいながら、まだ通信速度が遅くなることに遅延が発生する

全体として技術的にまだ参入ハードルが高い

 

 

などが挙げられます。

 

今後のメタバース

メタバースの参加者が増え、自由度が高まり、ビジネス応用も増えてくれば、メタバースのデバイスコストも下がって市場性が高まっていくと考えられます。

多分あと数年でメタバースに関して様々なデバイスが登場、そして、今は何故4Gよりも遅い場合がある5Gがネットワークインフラの向上に伴い、高速が実現出来ると、間違いなく普及していくことでしょう。

 

メタバース開発に必要な技術

 

6つの技術を取り上げたいと思います。

 

1)3D制作技術

 メタバースは実空間と仮想空間の融合になりますので、ディスプレイやグラスで見る画像も平面的なモノでは現実空間と異なりますので、3Dが当たり前になってくると考えられます。そして3X制作も2つの方法が有るかと思います。1つは二次元の絵を作った上でそれを3D化するという方法。もう1つは実際の写真、動画を撮影した上でそれを3D化するという方法です。

今後後者の技術が進化してくるのでは無いかと考えます。そのためには、それぞれの物体の距離を測定出来るセンサーが必要になります。実はそういうセンサーが今までは主にロボティックスや自動運転の世界で障害物や人を検知するのに使われています。名称としてはLiDARとかTOFと言われている物になります。

2)アバター制作技術

 

 アバターとは、ゲームやネットの世界において自分の分身として使われる画像のことですが、メタバースにおいてさらに使われるようになると思います。筆者自身は、良く世の中で表されているアバターが必ずしも良いと思っていません。

 一方実際の自分の顔そっくりなものがあるというのも不自然な気がします。今後メタバースにおけるアバターということで様々な形のアバターが作られてくることを期待したいと思います。

3)VR/AR制作技術

 メタバースを実現するには欠かせない技術になります。現時点においてもオンラインでのミーティングをVRの空間で行なうというものがでてきていますが、それはメタバースと行っても良いと思います。

 今後のネットでの商品購入、これまでの言葉で言うとECの多くは、VR/AR技術を用いたメタバースに置き換わっていくことが予測されます。

 なお、VRとARの違いを端的に説明致しますと、

 VR=Virtual Reality 仮想現実は、現実の世界を全て仮想の世界に取り入れて、そこで画面をみたり操作したりするというものであり、必ず目や耳を覆うためのヘッドセットが必要となります。

 AR=Augmented Reality 拡張現実は、現実の世界を仮想の世界に拡張するというものであり、具体的な使い方としてはスマートフォンなどを特定の物体にかざすと、その物体に関する説明が表れるといったものになります。

メタバースにおいては、よりVRに近いアプリケーションが、あまり大層なヘッドセットなどをつけて実現出来るという技術が発展していくのでは無いかと想像します。

 

4)AI技術

メタバースを支える技術としてAIが使われることは間違いありません。会話での解釈、多言語間の翻訳、VRの構築そのもの、など様々なモノに使われることでしょう。

 

5)5G/6G(今後)活用技術

メタバース自体 高速伝送が出来る無線通信技術は必須になります。一方無線通信技術自体、特に分かりやすい例として携帯電話の場合、3G→4G→5G→6Gと世代が変わってくるにつれて通信伝送速度がそれぞれ10倍以上早くなっており、現在の5G、将来の6Gにおいては、単なる動画だけでなく、3D動画もスムーズに送れるようになりますし、さらには臭覚、触覚などの五感や人間の感情などの情報も送ることが出来るようになるも知れません。

ということで、メタバースにおいては現状の5G,そして将来の6Gを活用する技術というのが進化するのは間違いありません。

 

6)ヒュ-マンインタフェース技術

メタバースは、技術的には、インターネット、IoT、AI、5G/6G、VR/ARなどを組み合わせた総合技術だと言えます。忘れてはいけないのは、それを使う人が人間だということです。

一部のIT熟達者、ITおたくだけがメタバースをスムーズに使えるというようになるのを避けたいです。

老若男女、いわゆるITリテラシーがそれほど高くない人、デジタルデバイドと言われる人たちでも、機会を意識せず、スムーズにメタバースの世界にはいれるようにするためにはヒューマンインターフェース技術が非常に重要になると思います。

分かりやすい例は自動車です。自動車は50年以上前でも、現在でもハンドルやアクセル、ブレーキなどの操作は殆ど変わりません。ただし50年以上前はそれらは殆ど機構、機会で動いていたわけですが、現在は殆どはコンピュータ制御、電子化されて動いているわけです。

メタバースの世界で特殊な操作が必要になるとか、パスワードを何十桁入れなければいけないというのを一般ユーザに強いるようなモノを作って欲しくないです。

メタバースの普及に伴いヒューマンインタフェース技術も大きく進歩していくことでしょう。

 

まとめ

今回はメタバースとは何かについてできるだけ分かりやすく解説しました。

今後のメタバースの動向、技術を探る際の参考になれば幸いです。

 

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