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DX、IoT、ロボティクスの新規事業を立ち上げる方法

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はじめに

いま大バズワードになっているDX=デジタルトランスフォーメーション、その範疇に入るIoT、ロボティクスに関係する新規事業を行っていきたいと考えている企業は多いと思います。

 

この記事では、これまでDX、IoT、ロボティクスという分野にあまりかかわりが無かった企業が
どのように新規事業を立ち上げていけば良いかについて、方法の一端を解説したいと思います。

 

この方法は筆者が実際にP社のデバイス開発部門に居たときに、ロボティクス関連の新規事業を立ち上げたときの経験に基づいております。

 

今回の記事では新規事業を立ち上げ、見込み顧客から問い合わせが来るまでのアプローチについて解説します。

 

なおタイトルでは、DX、IoT、ロボテイクスに関する新規事業としましたが、他の分野の新規事業でも使用できるアプローチだと思っています。

初めての分野の新規事業を立ち上げる方法~11の手順~

以下の方法を順番に行っていくのがが良いと思ってます。

 

1)有識者のもとを訪ねる

2)有識者から企業・人を紹介してもらう

3)紹介してもらった企業・人を尋ね、意見を貰う

4)新規事業アイデアを出し尽くす

5)出し尽くした新規事業アイデアをグルーピングする

6)新規事業アイデアの中から有力候補をみつける

7)最終的に新規事業候補を3つくらいに絞る

8)新規事業候補のプロトタイプ開発を行う

9)開発を行うための協力会社を見つける。

10)完成したプロトタイプを披露する

11)プレスリリースの実施

 

以下11の手順について順番に解説していきます。

 

1)有識者のもとを訪ねる

今まで行ったことのない事業分野の場合、先ずはその分野の有識者のもとを訪ねることが非常に重要です。

新規事業検討の場合は、ほとんどのケースでは一人だけで行っていることは少ないと思います。いわゆる新規事業プロジェクトが出来上がっていると思います。

 

そのプロジェクトメンバーの中で、今まで行っていない事業分野に関する有識者を知っている人が何名かいるのではないでしょうか?たとえ直接の知り合いでなくても構いません。

 

いわゆるその業界の著名人の本を読んでだことがあるとか、WEBサイト、ブログ等を愛読しているという場合もあると思います。

 

メンバーの中で直接有識者と面識がある場合は、そのメンバーを通じて有識者に連絡をとり、一度訪問しましょう。

 

一方、実際に有識者と面識が無い場合でもその有識者に連絡をとってみると全てとは言いませんが、ご本人から返事を下さる場合は多いです。積極的にアプローチしてみましょう。

なお可能なら、企業より大学研究機関に属する有識者の方が良いと思います。企業の場合は、初訪問といった場合、我々がどういう会社、機関なのかを非常に気にするものです。

 

特にベンチャー企業で新しい事業分野で脚光を浴び始めた会社などは、名もない会社、またはその分野とは関係ない会社とあまり話をしたくない場合が多いです。

 

それに比べて大学研究機関は、一般企業と比べれば、事業、売り上げ、等に関して神経質ではないですから、名もない会社からの問い合わせに対しても応じてくれる場合が多いです。

 

大学研究機関に加えて、経済産業省関連の各地域の経済産業局、各地域の商工会議所、中小機構という機関なども新規事業に関する相談先などについて教えてもらえる場合が多いです。

 

是非積極的にアプローチしてみてください。

 

2)有識者から企業・人を紹介してもらう

1)において定めた企業、人を尋ねたとします。その場合、訪ねた先の有識者から、さらに訪ねたら良い企業、人を紹介してもらいましょう。

 

必ずある事業分野の有識者は、その事業分野における団体やコンソーシアムに所属していますし、実際にその事業分野に関わっている他の研究機関、企業などの有識者のことを知っている筈です。

 

是非訪問した際には、さらに他の研究機関・企業・人などを教えてもらったうえ、訪問するにあたって繋いでいただくところまでお願いしてみましょう。

 

3)紹介してもらった企業・人を尋ね、意見を貰う

最初に訪問した有識者に紹介してもらった企業、人にアポを取って訪ねましょう。

 

その際必ず”お土産”を持っていくようにしましょう。それは実際の手土産という意味ではありません。

 

自分たちがどういう新規事業を行おうとしているかのプレゼンテーションを必ずしましょう!というい意味です。

 

そういったプレゼンテーションを行えば、必ずその内容に関して意見を下さると思います。その意見が非常に重要なインプットになります。

 

4)新規事業アイデアを出し尽くす

様々な企業、人を訪問して、有識者からの意見が集まったら、それらの意見も参考にしたうえで、新規事業の具体的なアイデアをメンバーが集まって、出し尽くしましょう。

 

いわゆるブレーンストーミング形式で、ポストイットなどを使って、壁に様々なアイデアを出し尽くすという取り組みをしてみましょう。

 

5)出し尽くした新規事業アイデアをグルーピングする

4)で出し尽くしたアイデアをいくつかにグルーピングすることが重要です。

 

プロジェクトメンバー数人から10人以上の場合もあると思いますが、そういった人数から様々な新規事業アイデアが出てきたはずです。

 

その場合、必ず同じようなアイデアや、完全に同じアイデアも出ている筈です。まずは同じような分野でのグルーピングを行いましょう。

 

仮に出し尽くしたアイデアの数が100だったとした場合は、その総数の1/10程度、即ち10グループ程度にグルーピングしてみましょう。

 

6)新規事業アイデアの中から有力候補をみつける

10程度にグルーピングした新規事業アイデアを、”成長性”と”かかる費用”とか、”予測売り上げ”と”開発困難度”など、2軸でアイデアをグラフ上にマッピングしてみましょう。

 

そういったグラフ上マッピングを2種類以上作りましょう。

 

7)最終的に新規事業候補を3つくらいに絞る

6)で作成した2つ以上のグラフから新規事業として立ち上げる事業を3つくらい選択しましょう。

 

必ずこれもプロジェクトメンバー内の話し合いで決定しましょう。

 

8)新規事業候補のプロトタイプ開発を行う

7)で選択した事業のプロトタイプ開発を行っていきましょう。

 

机上の空論でなく、実際にプロトタイプ開発を行うことが重要です。

9)自社で開発できない分野については、協力会社を見つける。

新規事業分野であれば、自社では、自社だけでは開発できないケースがほとんどだと思います。その場合は協力会社を見つけましょう。

 

協力会社をどのように見つければよいか?ですが、大概のケースは、3)で尋ねた機関、会社の中に協力会社に相当する会社が見つかるのではないでしょうか?

 

もし見つからない場合は、1)で記した経済産業省の各地域の経済産業局、各地域の商工会議所、中小機構などを再度訪問して、協力会社探しに協力してもらいましょう。

 

10)完成したプロトタイプを様々な企業・人に見せて意見を貰う。

何か月かかけて開発したプロトタイプを様々な会社、人にお見せして意見を貰いましょう。

 

それらの会社は、2)で訪れた会社、人のところを再度訪問するというのが一番のおススメです。

 

 

11)プロトタイプ完成に関するプレスリリースをうち、問い合わせを貰うようにする

 

10)と並行して行いたいのが、プロトタイプ完成に関するプレスリリースを打つことです。

 

プレスリリースは、広告費がかからないで、世の中にプロトタイプ開発を宣伝できる機会です。

 

そしてプレスリリースで問い合わせ先を記しておけば、プレスリリースの後、必ず何社からか問い合わせがあるのが常です。

 

我々からアプローチする前に見込み顧客にもなりうる企業側から問い合わせが来る、ということが実現できるのがプレスリリースになります。

 

 

まとめ

今回は、今まで行ってきていない分野の新規事業を立ち上げるためにはどういった方法をとればよいかについて、筆者の経験も踏まえて解説しました。

 

少しでも新規事業立ち上げに関して参考になるところがあれば幸いです。

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