IoTシステム開発における外注委託コスト感と組み込み機器材料コスト感について
目次
はじめに
IoTシステム開発においては、必ず開発費がどのくらいかかるか?さらには商品の材料費や加工費といったコストがどのくらいかかるかを開発初期段階で見積もっておく必要があります。
この記事では、開発を外注委託したときのコスト感及び組み込み機器の材料コスト感について解説します。
IoT関連で開発する要素とは?
IoTは今までの組み込み機器単品とか、ITシステム開発に比べて開発要素が多岐にわたることが特徴です。
この図の吹き出しで示すように、
商品ハードウエア開発、組み込みソフトウエア開発
クラウド側データ分析、蓄積、制御ソフト開発
クラウド側Webアプリソフト開発
スマホアプリ開発
等が必要になります。
これらの開発をすべて自前で行うのは、例えば総合電機メーカや大型ソフトウエア開発会社であっても困難であり、それゆえに上記開発要素のいくつか若しくはすべてを外注に委託して開発してもらうことが多いです。
それでは外注に開発委託したときのコストはどのくらいなのかを紹介したいと思います。
外注に開発委託する際の開発費目安
外注開発費は、1人月(1人当たり1か月稼働するときの費用の名称です。1か月は大体20日、1日8時間で160時間が目安です)80万円~120万円位が相場です。
ただし、ベトナムなどの東南アジアでの現地でのオフショア開発の場合は1人月50万円前後の場合もあります。
逆に、ある外注会社でないと出来ないような難しいソフトウエア開発の場合(例:アルゴリズム開発等)1人月200万円くらいになる場合もあります。
さて、今までの話は、1人月の費用ですが、実際には1人月で済むということは考えられません。ソフトウエア開発規模にもよりますが、1か月あたり複数の開発設計者が仕事をして、それが数か月に及ぶ、規模によっては1年以上に及ぶ場合もあります。
以下は、あくまでも筆者の経験則に基づいた総開発費用イメージを記します。
IoTセンサー機器など比較的シンプルな組み込み機器のソフトウエア総開発費:数百万円~1000万円
携帯電話など規模が大きい組み込み機器ソフトウエア総開発費:数千万円~1億円
クラウド側ソフトウエア開発:数百万円~数1000万円
スマホアプリ開発:1000万円~
システムテスト仕様書作成~テスト実施までの委託:300万円~
IoTで製品、システムにかかる主なコスト
一方開発費でなく、実際のIoT製品、システムにかかる主なコストを紹介します。
組み込み機器に搭載するマイクロプロセッサの価格:OS不要~リアルタイムOSの場合 100円~500円
Android搭載などの場合 1000円以上
組み込み機器に搭載するWi-Fi/BLEコンボチップの価格:500~1000円/年間1万個以上
1000円以上/年間1万個以下
クラウド使用料金:月に1台あたり、100~200円
通信料金:月に1台あたり、300~500円
まとめ
この記事ではIoTシステムにおける 主に組み込み機器のソフトウエア開発にかかる費用と、組み込み機器自体の材料費やクラウド、通信にかかるコストの目安を紹介しました。
実際の商品開発では、品質を損なわないことを絶対条件として、いかにして開発費用を削減するか?いかにして材料費を削減するか?ということを追求することはとても重要なアクションになります。
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