企業顧問の報酬はいくらが適正か? ──安すぎる顧問、高すぎる顧問、その違いとは
目次
はじめに
企業顧問に興味を持つ方、あるいは企業側として顧問を検討している方から、最も多く聞かれる質問のひとつがこれです。
「企業顧問の報酬って、いくらが相場なんですか?」
結論から言うと、「一律の相場」は存在しません。
なぜなら、企業顧問の価値は「時間」や「作業量」では測れないからです。
よくある企業顧問の報酬イメージ
一般的に語られる顧問料には、次のようなレンジがあります。
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月額5万円前後
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月額10〜20万円
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月額30万円以上
一見すると「高い・安い」の差に見えますが、実はここには顧問の役割の違いが隠れています。
月額5万円の顧問とは何をする人か?
月額5万円前後の顧問は、
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月1回の打ち合わせ
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電話やメールでの簡単な相談
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名前を貸す役割
といったケースが多く見られます。
これは決して悪い形ではありません。企業側が「安心感」や「外部の視点」を求めている場合には、十分に機能します。
ただし、
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現場に深く入る
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判断に継続的に関わる
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社内調整に踏み込む
といった役割は、この価格帯では難しいのが実情です。
月額10〜20万円の顧問が担う役割
この価格帯になると、
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月2〜4回の打ち合わせ
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継続的な壁打ち・相談
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ある程度の現場理解
が期待されます。
多くの企業顧問にとって、最も一般的なゾーンとも言えます。
新規事業、組織課題、技術や営業の方向性など、「判断が必要な場面」で一定の価値を発揮できます。
私のこれまでの企業顧問においても、このゾーンが4割くらい占めます。
月額30万円以上の顧問は何が違うのか
月額30万円以上の顧問になると、企業が求めているのは単なる助言ではありません。
- 週1日、月4日の支援が一般的
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現場に頻繁に赴く 会議に同席する
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意思決定プロセスに並走する
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社内の意見対立を整理する
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実行フェーズまで見届ける
つまり、「現場に入る顧問」です。私は、”現場密着型顧問”と定義づけています。
このレベルになると、顧問は時間を売っているのではなく、経験と判断力を提供していると言えます。
私の今までの顧問の5割強はこのレンジになります。
なぜ顧問料に差が出るのか
顧問料の差は、
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知識量
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肩書き
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年齢
では決まりません。
本質的な違いは、
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どこまで関与するのか
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どのフェーズに責任を持つのか
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判断にどれだけ影響を与えるのか
この3点です。
「困ったら相談に乗る人」と「判断が止まったときに一緒に整理する人」では、企業に与える価値がまったく違います。
安すぎる顧問がうまくいかない理由
顧問料が極端に低い場合、次のような問題が起きやすくなります。
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本音の相談が出てこない
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優先順位が下がる
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顧問自身も踏み込めない
結果として、「いるけれど、機能していない顧問」になってしまうケースも少なくありません。
私の意見としては、必ずしも回数だけではないかもしれませんが、少なくとも月2回の支援、できたら月4回の支援でないと現場に密着した顧問の活動はできないと思います。
高すぎる顧問が機能しない場合もある
一方で、
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実態以上に高額
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役割が曖昧
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期待値だけが先行
してしまうと、企業側との認識ズレが起きます。
重要なのは、価格そのものではなく、その価格で何を担うのか、どういう価値を提供するかが明確かどうかです。
適正な顧問料とは何か
適正な顧問料とは、
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企業側が「頼んでよかった」と思える
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顧問側が「責任を持って関われる」
このバランスが取れている状態です。
時間ではなく、判断の質と関与の深さで決める。
それが、これからの企業顧問に求められる考え方です。
現場密着型顧問の場合
私自身が行っている「現場密着型顧問」では、
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月4回(4日)=1回あたり数時間で、合計月10〜20時間程度
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必要なタイミングで濃く関与
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減速として、作業代行はしない、企業様側の作業内容のレビューは行う
- メールなどのやり取りは頻繁に行う
という形が多くなります。
そのため、月額30万円以上の契約がもっとも現実的で、成果も出やすいと感じています。
最後に
企業顧問の報酬は、安ければ良いわけでも、高ければ価値があるわけでもありません。
重要なのは、
その顧問が、
どこで、どんな判断に、
どこまで関わるのか
です。
企業顧問という仕事を考える上でも、顧問を探す企業側にとっても、この視点は欠かせません。
