企業顧問として、失敗談や苦労話を伝えることの重要性

公開日：2025.03.14

ポッドキャストでも話をしております。

企業の顧問として活動する中で、技術的な知識やノウハウを伝えることはもちろん重要です。

しかし、それだけではなく、過去の失敗談や苦労話を共有することも、顧問としての信頼を築き、企業とのより良い関係を構築するために非常に有効です。

本記事では、企業顧問として失敗談や苦労話を伝えることの重要性について、具体的な事例を交えながら解説します。

顧問という立場は、ともすると「何でも知っている完璧な人」というイメージを持たれがちです。

しかし、実際には、顧問も人間であり、過去には多くの失敗や苦労を経験しています。失敗談や苦労話を共有することで、顧問の人間味あふれる一面が見え、企業側は親近感を覚えやすくなります。

私もこの約6年間で50社位の企業の顧問を務めてきましたが、その中で10社位は会社内で座学と言うことでプロジェクトマネジメントや無線通信関係のミニセミナーを行いました。

その中でも自分の開発設計での失敗談を話すと非常にそれが好評でした。

中にには、”過去の失敗談について”というセミナーを行ったこともあります。

企業が直面する課題や困難は、顧問が過去に経験した失敗や苦労と共通点がある場合があります。

顧問が自身の経験を率直に語ることで、企業側は「自分たちだけではないんだ」という安心感を得られ、共感が生まれます。

失敗談や苦労話を隠さず話すことは、顧問の誠実さを示すことにつながります。

企業側は、顧問に対して「この人は嘘をつかない」「信頼できる」という印象を抱き、より強固な信頼関係を築くことができます。

技術書やビジネス書には、成功事例やノウハウが数多く紹介されていますが、失敗事例や苦労話はあまり語られません。

しかし、実際には、失敗から学ぶことの方が多く、教科書には載っていない貴重な知識を得ることができます。

顧問が過去に経験した失敗や苦労は、企業が現在抱えている課題を解決するためのヒントになることがあります。

顧問は、自身の経験を踏まえ、具体的な解決策や改善策を提案することができます。そのほうがリアルに解決策が相手の方に良く伝わります。

過去の失敗から得た教訓は、企業が同様の失敗を繰り返さないためのリスク回避のノウハウとなります。

顧問として、企業様と過去の事例を共有することで、企業が事前にリスクを認識し、適切な対策を講じることを支援できます。

顧問が失敗談や苦労話を共有することは、「自分も完璧ではない。企業と共に成長していきたい」という謙虚な姿勢を示すことにつながります。

企業側は、顧問に対して「一緒に頑張っていこう」という一体感を抱きやすくなります。

顧問が過去に失敗を経験していることを知ることで、企業側は「失敗しても大丈夫だ」という心理的な安心感を得られます。

この安心感は、企業が新しいことに挑戦する意欲を高め、積極的な行動を促す効果があります。

顧問が自身の失敗を率直に語ることで、企業側も本音を言いやすくなり、オープンなコミュニケーションが促進されます。風通しの良い組織文化は、企業の成長にとって不可欠です。

企業顧問として、技術的な知識やノウハウを伝えることはもちろん重要です。

失敗談や苦労話は、共感と信頼を獲得し、実践的な学びを提供し、企業との一体感を醸成する力を持っています。

顧問という仕事は、自身の経験を率直に語ることで、企業とのより良いパートナーシップを築き、共に成長していくことができると思います。

コメントは受け付けていません。

前の記事へ