ローカル5Gと30年前のPHSの類似性
目次
ローカル5Gとは?
現在無線通信業界においては、ローカル5Gというのが非常に注目されています。ローカル5Gというのは名前の通り、5Gの中で、いわゆる公衆携帯電話キャリアであるNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルではなく一般企業が運営できる5Gシステムのことです。
ローカル5Gはいつ頃実用化するのか?
実際にローカル5Gが普及するまでには3年くらいかかるといわれています。様々なビジネス分野において、自分たちの無線通信システムを構築、運用出来ると言うことで注目されています。
現在ビジネス分野において沢山使われているWi-Fiが、ローカル5Gに取って代わるということを言う人も居ます。(私はそうは思わないのですが・・)
ローカル5Gの課題
ローカル5Gを普及させるための一番の課題は、いかにコストを安くするか?です。ローカル5Gといっても現状は実用化された5Gの基地局などをベースに実験している会社が沢山ありますが、それだと基地局の価格自体が数千万円とか億単位になります。先ほどローカル5GはWi-Fiの置き換えになると期待されていると申しましたが、Wi-Fiの基地局、いわゆるアクセスポイントは業務用であっても1台どんなに高くても百万円はしません。数万円から数十万円という価格帯です。もちろんローカル5Gの基地局はWi-Fiでいうアクセスポイントを複数束ねるくらい端末をカバーできるかもしれませんが、そうだとしても現状のコストを一桁か二桁安くする取り組みが必要です。
事業所用PHSを思い出します
このローカル5Gで思い出すのがちょうど約30年前に開発が始まりそれから3年くらいで実用化されたPHSです。PHSも外では携帯電話で使え、さらに家庭でも事業所用でも使うことが出来るというシステムでした。ただし、その当時はデータ通信は無く(数年後にPHSもデータ通信が出来るようになりましたが)いわゆる音声電話だけでしたが、それでも公衆でも自営(ローカル)でも電話が出来るシステムと言うことで注目されました。
今回のローカル5Gはデータ通信が、自営(ローカル)でも公衆と同じような通信方式で実現できるために、安定した通信、セキュリティに優れた通信が出来る一方、すでに書いたとおり現状ではとてもコストが高いという大きな課題があります。
ローカル5Gのコストは必ず安くなると思います
ただし、同じようなことは30年前のPHSでも言われてました。初めはコストが課題でした。アナログコードレス電話に比べてデジタルコードレス電話であるPHSのコストは高かったのです。
実際には数年でPHS基地局のコストも端末のコストも非常に安くなりました。
実際には数年でPHS基地局のコストも端末のコストも非常に安くなりました。
必ずローカル5Gの通信システムも各会社の研究開発努力および数が出れば使用するデバイスの価格も下がっていくのはこの業界で当たり前ですので、今後ローカル5Gが普及する可能性は十分あると思います。